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皮膚科General dermatology

主な疾患

湿疹
かぶれ(接触皮膚炎)

原因となるものに接触をした際に皮膚に赤み腫れが生じ、ひどい場合にはじゅくじゅくしたり傷になったりするものです。原因には一次的刺激とアレルギー性機序によるものがあります。

かぶれ(接触皮膚炎)のイメージ画像

検査

原因となる可能性のあるものでパッチテストをすることがあります。

治療

原因物質を排除しつつ、外用や必要に応じて抗アレルギー剤などを内服します。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、増悪と軽快を繰り返すかゆみのある湿疹を主病変とする病気です。患者の多くはアトピー素因を持ちます。
特徴的な左右対称性の分布を示す湿疹性の疾患で、年齢により好発部位が異なります。乳児期あるいは幼児期から発症し小児期によくなるかあるいはよくなることなく再発を繰り返し、症状が成人まで持続する特徴的な湿疹病変が慢性的にみられます。
アトピー性皮膚炎の痒みの誘発・悪化因子 として温熱、発汗、ウール繊維、精神的ストレス、食物、飲酒、感冒などが特に重要とされます。

アトピー性皮膚炎のイメージ画像

検査

血液検査
血清総 IgE
アレルギー疾患患者で高値となり、アトピー性皮膚炎患者では500IU/mL以上となることが多いです。血清総 IgE値はアレルギー素因を表していると考えられ、アトピー性皮膚炎の短期的な病勢の変化は反映しませんが、長期の経過をみると重症であった例が数か月以上コントロールされた場合などには低下するので、長期的なコントロールの指標にはなりえます。
末梢血好酸球数
アトピー性皮膚炎では気管支喘息やアレルギー性鼻炎など他のアレルギー疾患よりも末梢血好酸球増多がより著しいことが多いです。重症度に相関して増加するので、病勢のマーカーとなります。
血清LDH値
重症例では血清LDH値も上昇し、病勢のマーカーのひとつとされています。皮膚の炎症による組織傷害を反映していると考えられ、皮疹がコントロールされると正常値となります。
血清TARC
アトピー性皮膚炎の重症度に一致して上昇し、血清IgE 値、LDH値、末梢血好酸球数と比べて病勢をより鋭敏に反映します。
MAST36
代表的なアレルギーの原因項目を1度に36項目測定できる検査です。

治療

  • 外用(ステロイド剤 タクロリムス軟膏 JAK阻害剤軟膏)
  • 内服(抗アレルギー剤)
  • 局所型紫外線療法(保険適応)

生物学的製剤(デュピクセント)およびJAK阻害剤(オルミエント リンヴォック)の内服希望の方は専門施設にご紹介させていただきます。

生活習慣やスキンケアを生活スタイルに合わせて指導させて頂きます。また、当院ではアトピー性皮膚炎治療ガイドラインに沿って治療します。

蕁麻疹

突然かゆみをともなう皮疹が出現し、24時間以内に消退するものです。人生で15から25%の人が経験するといわれています。
原因のわからない特発性と、ある特定刺激や負荷により出現するもの、特殊なじんましん(血管性浮腫)などに分かれます。

蕁麻疹のイメージ画像

検査

食物、常用薬、受けた刺激、既往症などの問診を行い、原因として疑われるものがあれば必要に応じて血液検査やアレルギー検査等を行います。
ただし、検査をしてもはっきりとした原因が特定できないことが多いのが特徴です。

治療

抗アレルギー薬の内服や必要に応じて点滴治療をします。
難治性慢性蕁麻疹に対して注射で投与する、抗IgE抗体製剤(オマリズブマブ@ゾレア)が承認されております。必要に応じて、大学病院へご紹介いたします。

水虫

真菌(いわゆるかび)が皮膚や爪で増殖するものです。皮膚がめくれたり、爪が白くなってぼろぼろになったりします。かゆみが出やすい印象があるかもしれませんが、かゆみがないこともあります。
放置すると他の場所へ広がったり、水虫の場所からばい菌が入ってしまったりします。

水虫のイメージ画像

検査

症状のある部分の皮膚などを一部採取して、顕微鏡で真菌の有無を確認します。
必要に応じて培養検査や迅速検査を施行します。

治療

内服

現在服用中のその他の内服薬との飲み合わせを確認して内服可能か判断します。
肝障害が起こる可能性があるため初回の採血(健康診断書の持ち込み可)とその後の数回の採血が必要になります。症状により効果が期待できないこともあります。

外用

爪専用の外用液やクリームがあります。

放置すると人に移したり、ばい菌が入ったりします。しっかりと治療しましょう。

帯状疱疹

以前に水痘(みずぼうそう)にかかったことのある人の体内で水痘帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより起こります。
皮疹がでる数日前より特有の神経痛が起こり、その後、体や顔の半分に帯状に小さい水ぶくれや赤いブツブツが出てきます。

帯状疱疹のイメージ画像

検査

単純ヘルペスや湿疹との区別が困難な際にデルマクイックという迅速検査を施行します。創部をこすり、その浸出液で検査をします。

治療

抗ウイルス薬の内服があります。症状はひどい場合には、点滴加療が必要になるため入院施設を紹介します。

予防

2種類のワクチンがあります。接種は予約制になりますのでご相談ください。

できもの(いぼ・ほくろ・粉瘤など)

皮膚のできものは大きく分けて良性腫瘍・悪性腫瘍の区別が必要です。

できもの(いぼ・ほくろ・粉瘤など)のイメージ画像

検査

ダーモスコピーと呼ばれる拡大鏡を使用し判別します。しかし、それでは判別できない場合は皮膚の一部を切り取って組織検査をする皮膚生検が必要になります。

治療

病名により治療方針は異なります。適切な治療を説明させていただきます。

うおのめ・たこ

持続的に圧迫されることにより、皮膚の一部が固くなるものを胼胝(たこ)といいます。それがさらに悪化して、痛みを伴うものをうおのめといいます。

治療

皮膚の厚くなった部分を削ったり、固い部分を柔らかくする外用をします。歩き方や骨のゆがみで起こることが多く、症状がでると適宜処置をしていきます。

尋常性乾癬

尋常性乾癬とは、皮膚が赤くなり次第にその表面が銀白色の細かいかさぶたで覆われ、やがてそれがフケのようにボロボロとはがれる皮膚の病気です。
乾癬の原因は解明されていませんが、細菌やウイルスによって起きる病気ではないので、ほかの人に感染する心配はありません。

尋常性乾癬のイメージ画像

治療

  • 外用(ステロイド剤・ビタミンD3製剤)
  • 内服(ビタミンA誘導体・免疫抑制剤・PDE阻害薬)
  • 局所型紫外線療法(保険適応)
  • 生物学的製剤

生物学的製剤を希望の方は大学病院等に紹介させていただきます。

にきび

思春期以降に発症する顔面、胸背部の毛包脂腺系を場とする脂質代謝異常(内分泌的因子)、角化異常、細菌の増殖が複雑に関与する慢性炎症性疾患です。

にきびのイメージ画像

治療

皮膚の状態によりさまざな治療があります。

  • 外用:アダパレンや過酸化ベンゾイル・抗生剤
  • 内服:抗生剤・必要に応じて漢方

また、保険適応外ではありますがケミカルピーリングフォトフェイシャルも効果が期待できます。

円形脱毛症

頭髪の一部が円形状に抜け落ちる病気のことです。生まれつき発毛機能に異常があるわけではなく突然発症するのが特徴で、症状がよくなったり悪くなったりを繰り返すこともあります。
原因はまだはっきりしていませんが、毛が生えてくる毛包を過剰にリンパ球が攻撃する免疫過剰があるとされています。

円形脱毛症のイメージ画像

検査

脱毛症を生じる内科的疾患の除外のために甲状腺等の血液検査

治療

外用

ステロイドやカルプロニウム塩化物液(フロジン液)

内服
  • セファランチン
  • グリチロン
その他

15歳以上の方には経口JAK阻害薬(オルミエント)の適応があります。希望されるかたは、大学病院へ紹介します。またSADBE療法希望される方もご紹介させていただきます。

白斑

尋常性白斑とは皮膚の基底層に分布するメラノサイト(色素細胞)が何らかの原因で減少・消失する後天性の病気です。
メラノサイトは紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素を産生しますが、その減少、消失により皮膚の色が白く抜けていきます。

治療

  • 外用:ステロイドやカルプロニウム塩化物液(フロジン液)
  • 局所型紫外線療法(保険適応)